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以下の表1は13インチMacBook Pro(M1、2020)、14インチMacBook Pro(2021)、16インチMacBook Pro(2021)のそれぞれに搭載されているSoC(System on a Chip)の最大構成とバリエーションを表にしたものだ。
M1 | M1 Pro | M1 Max | |
---|---|---|---|
最大構成 | 8CPU(4+4)/8GPU | 10CPU(8+2)/16GPU | 10CPU(8+2)/32GPU |
バリエーション1 | 8CPU(4+4)/7GPU | 10CPU(8+2)/14GPU | 10CPU(8+2)/24GPU |
バリエーション2 | - | 8CPU(6+2)/14GPU | - |
これを見ると明らかなように、M1 ProにはCPUコアとGPUコアをそれぞれ2コア削ったものと、CPUコアを2コア削ったものという2つのバリエーションがあり、M1 MaxにはGPUを8コア削ったものという1つのバリエーションがある。
まず知っておくべき事実は、これは半導体を製造する現場ではそうした設計を別に用意するのではなく、最大構成で設計し製造しておいて、その最大構成からいくつかのCPUコアやGPUコアを無効にするという形で用意されることだ。
SoCがサブストレートと呼ばれる基板に実装される際に、基板側の設定でCPUのこのコアを無効にしろ、GPUのこのコアを無効にしろという形で、フラグを立てて無効にする手法がとられている。
そのことは、別にAppleに限らず、どの半導体メーカーでも同じ手法を利用して製造している(もちろん例外もあり、別の設計が用意されることもある)。AMDだろうが、Intelだろうが、NVIDIAだろうが、ハイパフォーマンスの演算器を備えた半導体を製造するすべてのメーカーがこの手法を取り入れている。