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キッティングとは何か?PCやスマホ・タブレット管理の作業と手順、効率化のポイント

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    キッティングとは何か?PCやスマホ・タブレット管理の作業と手順、効率化のポイント

    キッティングとは、PCやスマートフォンなどの設定や必要なソフトウェアのインストールなどを行い、すぐに業務で使えるように整備する作業を指す。企業内で取り扱うIT機器の台数が多ければ多いほどキッティングの工数が増えるため、IT担当者にとっては煩わしい業務の一つだ。この記事では、キッティングの基礎知識はじめ、具体的な作業方法や手順のほか、効率化のポイントについても解説する。

    企画:時田信太朗、執筆:藤森みすず、監修:ビジネス+IT編集部

    企画:時田信太朗、執筆:藤森みすず、監修:ビジネス+IT編集部

    <目次>
    1. キッティングとは
    2. キッティングの作業方法と作業内容
    3. 手作業とクローニングのメリット・デメリット
    4. キッティングを社内で行う場合の3つの注意点
    5. キッティングを効率化する4つのポイント

    キッティングとは

     キッティングとは、PCやスマートフォンなどのIT機器の各種設定とソフトウェアのインストールなどを行い、それぞれの環境に最適な状態にセットアップする作業全般を指す。梱包されているIT機器を開梱するところから始まり、社員が使用するIT機器を業務で使える状態にまでしていく。●キッティングとセットアップとの違い キッティングと似た用語にセットアップがあるが、どのような違いがあるのだろうか。 セットアップとは、ソフトウェアやハードウェア(PCなど)を導入・設定して使える状態にすること。ソフトウェアのインストールと同じ意味で使われることもある。キッティングは、開梱作業やPCの各種設定まで行い、すぐに使える状態にする点がセットアップと異なる。●キッティングが必要なタイミング キッティングが必要なタイミングは、「新入社員の入社時」「IT機器の追加購入や買い替え時」「オフィスの開設・移転時」などである。何らかの理由で新しいIT機器を導入する必要に迫られれば、基本的にキッティングは必要だ。

    キッティングの作業方法と作業内容

     キッティングの作業方法と作業内容について順番に説明する。●キッティングの作業方法 キッティングの作業方法は、「手作業」と「クローニング」の2種類。 手作業の場合は、開梱から順番に始めていき、使える状態までセットアップを完了したら管理番号を設定した機器に付与して管理台帳に登録する。 クローニングの場合は、1台のマスターPCを作成してその内容を他のPCに反映していく流れだ。手作業とクローニングのどちらにするかは、対応するPCの台数や機種の多い・少ないなどの状況によって使い分ける。●手作業でキッティングするケース 手作業で行うキッティング作業を、PCの場合とモバイル端末(スマホ・タブレット)の場合に分けて解説していく。●PCをキッティングする11の手順 手作業でPCのキッティング作業を行う場合、一般的には次の流れで作業を進める。
    1. PCの設置・開封・通電
    2. 周辺機器の接続(モニターやマウス、キーボードなど)
    3. BIOSなどのセットアップ
    4. OSのインストール
    5. 初期セットアップとアカウント設定
    6. ネットワークのセットアップ
    7. 業務アプリケーションのセットアップ
    8. セキュリティ対策ソフトウェアのセットアップ
    9. 各種設定の動作確認
    10. 管理番号ラベルの貼り付け
    11. 管理台帳への記帳
    ●スマホ・タブレットをキッティングする12の手順 スマホ・タブレットのキッティング作業を行う場合、開梱と充電から作業が始まり、SIMカードの設定など端末の設定を進めていき、最後にアプリの設定を行う。
    1. スマホ・タブレットの開梱と充電
    2. SIMカード設定
    3. メールアドレス・パスワード設定
    4. 言語の設定
    5. ディスプレイの設定
    6. ネットワーク関連の設定(Wi-Fi・テザリング・VPNなど)
    7. セキュリティ設定
    8. プリインアプリ削除
    9. アプリインストール・アプリ設定
    10. 各種設定の動作確認
    11. 管理番号ラベルの貼り付け
    12. 管理台帳への記帳
     モバイル端末は、社外から社内システムへ接続することもあり得るため、ネットワーク関連の設定でVPNが必要になる場合もある。●クローニングでキッティングするケース クローニングによるキッティングは、PCの機種ごとにマスターPCを1台選んで行う。その後、各PCにマスターイメージをクローニングして、個々のPCごとに必要な設定を行って終了。具体的な流れは次の通り。
    1. マスターPCの作成
    2. SYSPREPによる一般化
    3. マスターイメージ(標準イメージ)の抽出
    4. 各PCのブートオーダーの変更
    5. クローニング
    6. 個別キッティング
    7. 各種設定の動作確認
    8. 管理番号ラベルの貼り付け
    9. 管理台帳への記帳

    手作業とクローニングのメリット・デメリット

    手作業とクローニングのメリット・デメリットについて、次の表に示そう。
    メリット手作業クローニング
    メリット
    デメリット
     それぞれのメリットとデメリットについて、もう少し詳しく解説していく。●手作業のメリット 手作業のメリットは、台数が少なければすぐ終わる点だ。また、PCの機種が多く、クローニングのマスターPCを機種ごとに作成するのに手間がかかる場合も、手作業でキッティングを進めたほうが効率的だ。●手作業のデメリット 手作業によるキッティングのデメリットは、どうしても人為的なミスが出るため、品質にバラツキが発生しやすいこと。また、社員がキッティング作業をしている時間分、人件費もかかる。さらに、30~50台など台数が多い場合、手作業はコストがかかりすぎるのもデメリット。●クローニングのメリット クローニングのメリットは、同一機種なら大量のPCを一気にキッティングできる点だ。手作業の部分もあるが、ごく一部のため手作業に比べて圧倒的に作業効率が良い。機械的に他のPCにマスターイメージをコピーするため、作業品質は均一化できる。 また、マスターイメージを残しておけば、ハードウェアが故障した場合にも、ハードウェア交換後すぐ適用可能だ。●クローニングのデメリット クローニングのデメリットは、「マスターPC作成に1ヵ月程度時間がかかる」「対応人員に技術力と知識が必要」といった点だ。毎回キッティング作業がある場合や、大企業で情報システム部門がある場合は問題ないだろう。 しかし、社内にそこまでの技術者を確保できない場合、クローニングを自社で行うことは難しい。また、機種が多い場合、手間のかかるマスターPCを何台も作らなければならず非効率だ。【次ページ】キッティングを社内で行う場合の3つの注意点

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