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無線でインターネットに接続するために必要なWi-Fiルーターは、種類が豊富な上に値段による違いがわかりづらく、どれを購入すればよいか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。
Wi-Fiルーター選びのポイントは、より通信速度の速い新しい規格に対応しているかどうか。今ならWi-Fi6という規格に対応した製品が最速でおすすめです。また、電波の干渉を受ける機器ですので、使い方や置きたい場所次第でメッシュWi-Fiやビームフォーミングなどの機能の有無もポイントになります。
この記事ではさまざまなメーカーのWi-Fiルーターを購入する際に押さえるべきポイントを解説し、紹介します。住環境や目的によって必要となる機種が異なるため、それぞれのニーズに合ったものをピックアップしていきますので、快適にインターネットを利用するためにも本記事を参考に自分に合ったものを見つけてみてください。
■この記事の監修者
トヨシマシホさん
現行のCS機はすべて持っている根っからのゲーマー。ゲーム好きが高じて某大型ゲームショップで働いていたことも。オンラインゲームで1番重要なのは回線だと思っている。寝る前には必ずNetflixを観ている。
■目次
Wi-Fiルーターの基本
・Wi-Fiルーターの役割とは?
・Wi-Fiルーターを買い替えるタイミングは?
Wi-Fiルーターの選び方をわかりやすく解説
・家の間取りや利用人数
・通信速度
・その他のオプション機能
おすすめWi-Fiルーター12選
・一軒家でおすすめのWi-Fiルーター4選
・マンションでおすすめのWi-Fiルーター4選
・一人暮らしでおすすめのWi-Fiルーター4選
Wi-Fiルーターを設置する際のポイント
Wi-Fiルーターはネットケーブルから受信したデータをほかのデバイスに送信する機器です。データは無線信号に変換され、スマホやパソコン、ゲーム機等のWi-Fi対応デバイスによって受信されます。また、無線信号を使用してデータを共有するワイヤレスアクセスポイント(WAP)としても機能します。
主に通信速度に問題を感じたときに、Wi-Fiルーターを買い替えるのがおすすめです。
たとえば、YouTubeのビデオをフルHDで再生した場合、秒間8Mbpsの通信速度が必要になりますが、古いWi-Fiルーターでは最大で2Mbpsしか出ないものもあり、快適に視聴することができないことがあります。
また、スマホのゲーム等でパケットロス(データの取りこぼし)が発生して画面が正常に表示されなかったり、表示のタイムラグが発生したりします。
これらの通信速度による問題は、自分の環境に合ったWi-Fiルーターに買い替えることで改善させることができます。
二世帯以上や複数のフロアで共有する場合は、大型可動式アンテナ搭載モデルが最適です。家族や少人数であれば3×3アンテナモデル、一人暮らしであれば2×2アンテナモデルがおすすめです。
理由は、それぞれのアンテナには速度の維持が可能な接続の強度(距離)があるためです。基本的にアンテナが多い方が長い距離の通信が快適に行えて、逆にアンテナが少なければ通信が快適にできる範囲も狭まります。
一般的には802.11ac(Wi-Fi5)規格と802.11n(Wi-Fi4)規格がほとんどの家庭用ルーターで採用されています。
802.11ac(Wi-Fi5)規格は5GHzの周波数を利用し、最大で3.46Gbpsのデータレートをサポートしています。データレートとは単純に時間での通信量で、3.46Gbpsなら50本以上のYouTubeの動画を同時再生可能です。なお、802.11ac(Wi-Fi5)規格の一部機種は2.4GHzの周波数にも対応しています。
802.11h(Wi-Fi4)規格は2.4GHzと5GHzの周波数を利用し、最大600Mbpsの速度で通信します。2つの周波数を利用するため、デュアルバンドとも呼ばれています。
このほか、802.11ax(Wi-Fi6)規格が存在し、2.4GHzと5GHzの周波数に対応する上、802.11ac(Wi-Fi5)規格の4倍以上の通信速度を備えています。
2.4GHzは5GHzと比べて、長い距離の通信が可能ですが、ほかの電子機器が使うものと同じ周波数のため電波が干渉する場合があります。一方で5GHzはWi-Fi用の電波なので通信は安定します。
親機のWi-Fiから複数の子機に電波を送り、通信を安定させる手法です。この方法はWi-Fiルーターの親機から離れた場所で受信機器との接続に問題が発生した際や、受信機器の数が多くて通信速度が遅いと感じた際に採用するとよいでしょう。
高速で安定した通信を確立するために、電波を特定の機器に集中させる技術です。Wi-Fiの電波の強さはどこでも一定ですが、このビームフォーミングを利用して特定の機器に電波を集中させることで通信を高速化することが可能です。ただし、受信側がこの方法に対応している必要があるため注意しましょう。
複数のユーザーが同時に同じルーターへアクセスすると混雑が発生します。MU-MIMOは接続中のそれぞれの端末にアンテナを割り当てることで電波干渉を防ぎ、複数ユーザーでの同時利用でも、スムーズにアクセスできるようにします。注意点として、送信側であるルーターと、受信側機器の両方がMU-MIMOに対応している必要があります。
インターネットに接続されたデバイスはそれぞれIPアドレスが割り当てられます。従来のIPv4では最大43億台のデバイスが接続可能でしたが、その数が足りなくなる状況になっているため、新たなプロトコルとしてIPv6が登場しました。
Wi-Fiの速度や安定性もIPv4よりもIPv6の方が優れており、IPv6を用いたサービスが主流になることが予見されているため、これからWi-Fiルーターを選ぶならIPv6に対応した機器を使うのがおすすめです。
この価格帯での競合製品よりも高速な1.75Gbpsの帯域幅を持ち、4つのLANポートとUSB2.0ポートを備えたルーターです。管理機能も豊富で対応中継器を利用したメッシュWi-Fi環境も構築可能です。来客用にゲストWi-Fi機能もついており、エントリーモデルとしてはおすすめです。
メーカー名 | TP-Link |
推奨利用環境 | 3LDK |
ストリーム数 | 3×3 |
アンテナタイプ | 高性能固定アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 1300 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 450 Mbps (802.11n) |
その他機能 | USB対応、ゲストネットワーク |
オンラインゲームでは、ルーターの転送速度が低機能だった場合、深刻なラグにつながり満足に遊ぶことができません。本機は、ゲーマー向けに設計されたハイエンドのトライバンドルーターで、ゲームの通信を優先的に行ない、優れたパフォーマンスを発揮します。またゲームに限らず混雑したホームネットワークでも1.1Gbpsの回線速度によって快適な通信を実現します。
メーカー名 | ASUS |
推奨利用環境 | 4LDK |
ストリーム数 | 4×4 |
アンテナタイプ | 高性能固定アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 2167 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 1000 Mbps (802.11n) |
その他機能 | 高機能CPU搭載、AiMesh機能 |
国内メーカーのNECより販売されているWi-Fiルーターで、標準的なデザインながら、家族でインターネットを利用するのに十分な機能を備えています。本機を親機としてリビングに設置し、中継器を別のフロアに設置すれば家中のどこでも快適に電波を受信できます。また、「見えて安心ネット機能」によって誰がどの端末で接続しているかも把握できるので、セキュリティの面でも安心です。
メーカー名 | NEC |
推奨利用環境 | 4LDK |
ストリーム数 | 4×4 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 1733 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 800 Mbps (802.11n) |
その他機能 | 安心ネット機能、メッシュ中継機能 |
複数台同時接続に強い本機は、テレワークやオンライン学習に最適です。Wi-Fi6にも対応しているので、従来のWi-Fiルーターよりも高速な通信が可能。また、バンドステアリング機能によって自動的に帯域を割り振るので、接続を手動で切り替えるストレスもありません。設置方法もタテ、ヨコ、壁掛けなど自由に選べるのでさまざまな住環境で使用できます。
メーカー名 | ELECOM |
推奨利用環境 | 4LDK |
ストリーム数 | 4×4 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 1201 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 574 Mbps (802.11n) |
その他機能 | ビームフォーミングZ、バンドステアリング |
本機は安価ながら、指向性外部アンテナによって長距離の、安定した通信を可能にします。また、TP-Link製のスマホアプリ「Tether」を使えば簡単にWi-Fi設定ができるほか、ペアレンタルコントロール機能を使えば子どもが有害なサイトにアクセスするのを防げます。セキュリティ機能も充実していて、下位互換性もあるのでどの世代のデバイスでアクセスしても安全に利用可能です。
メーカー名 | TP-Link |
推奨利用環境 | 3LDK |
ストリーム数 | 3×3 |
アンテナタイプ | 指向性アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 2.4 GHz: 574 Mbps (802.11n) |
その他機能 | ペアレンタル機能、スマホアプリ対応 |
Wi-Fi6と5GHzのワイドバンド搭載で高速通信を可能にするギガビットルーターです。本機はOFDMA 11axに対応しており、通常の通信は1ユーザーのみに行なわれるのに対して複数のユーザーに同時にデータを送信することが可能です。
また、ハイパワー内臓アンテナによって2.4GHzと5GHzは独立した電波を送るので、それぞれの用途に応じた調整ができます。
メーカー名 | ELECOM |
推奨利用環境 | 3LDK |
ストリーム数 | 4×4 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 2402 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 450 Mbps (802.11n) |
その他機能 | OFDMA 11ax対応、バンドステアリング |
本機はスマホでの利用を念頭に置いて作られており、小型の本体に死角のない高性能なアンテナが内蔵されています。導入する手順も簡単で、一からWi-Fi環境を構築する解説動画も用意されています。また、MU-MIMOに対応しているので最大2台まで同時通信が可能です。
メーカー名 | バッファロー |
推奨利用環境 | 3LDK |
ストリーム数 | 2×2 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 1201 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 573 Mbps (802.11n) |
その他機能 | インフラストラクチャーモード、中継機能 |
独自の360°電波放出技術「360コネクト」を搭載したユニークなモデルです。この技術により全方位に対しての強力な通信が実現されます。また、特定機器の通信可能時間を設定できるペアレンタルコントロール機能を使うことでお子さまのネット利用にルールを設定できます。さらにネットフィルタリング機能搭載でウイルス配布サイトやワンクリック詐欺をブロックし、安全なネット環境を提供します。
メーカー名 | IO DATA |
推奨利用環境 | 4LDK |
ストリーム数 | 3×3 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 2.4 GHz: 300 Mbps (802.11n) |
その他機能 | Wi-Fiマモル、360コネクト |
11ac対応の小型Wi-Fiルーターで世界最軽量の本機は、自宅での利用はもちろん、外出先の無線LANを中継してセキュアなWi-Fi環境として利用することも可能です。本体はUSB給電に対応しているのでコードレスで使用でき、ワンタッチWi-Fi接続にも対応しています。また、カラーバリエーションも豊富に用意されており、値段もお手頃なのでWi-Fiを試してみたい方にもおすすめです。
メーカー名 | バッファロー |
推奨利用環境 | 1LDK |
ストリーム数 | 内臓アンテナ |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 2.4 GHz: 433 Mbps (802.11n) |
その他機能 | スマホ簡単セットアップ、セキュア接続 |
Aterm WF1200CRは、コンパクトながら5GHzと2.4GHzの帯域が分かれているので、パソコンとゲーム機それぞれを同時に接続しながら快適なネットの利用が可能です。本機は「μSRアンテナ」によって360度全方位に強力な電波を送れるので設置箇所も自由に選べます。また無料のスマホアプリ「Aterm スマートリモコン」を使用することでパソコンを立ち上げなくてもWi-Fiの設定がワンタッチで行えます。
メーカー名 | NEC |
推奨利用環境 | 1LDK |
ストリーム数 | 2×2 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 867 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 300 Mbps (802.11n) |
その他機能 | オートECO機能、らくらく無線機能 |
800MHzのデュアルコアCPUを内蔵している本機は、5GHzと2.4GHzの両帯域で使用可能。本機特有のLDCPアルゴリズムは電波干渉を少なくして壁越しの部屋でも高速なWi-Fiを利用できます。堅牢なハードウェアテストの水準もクリアしているので長時間安定して使用できるのも魅力です。
メーカー名 | HUAWEI |
推奨利用環境 | 2LDK |
ストリーム数 | 4×4 |
アンテナタイプ | 可動式アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 867 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 300 Mbps (802.11n) |
その他機能 | Anti brute force機能、ゲスト機能 |
最新規格Wi-Fi6技術を搭載した優れたモデルです。160MHzチャネルワイドバンド対応によって従来機種よりも高速な通信が可能です。またビームフォーミングZ機能により離れた位置のデバイスからでも安定してWi-Fiに接続できます。友達Wi-Fi機能によって煩雑な設定をする必要なく来客にWi-Fiを提供することもできます。ハードウェアNATはネットからデータを高速で処理するのでオンラインゲームでストレスに感じるパケットロス等も解消されます。
メーカー名 | ELECOM |
推奨利用環境 | 2LDK |
ストリーム数 | 4×4 |
アンテナタイプ | 内臓アンテナ |
通信規格 | IEEE 802.11ac/n/a 5 GHzIEEE 802.11n/b/g 2.4 GHz |
転送速度 | 5 GHz: 2402 Mbps (802.11ac)2.4 GHz: 574 Mbps (802.11n) |
その他機能 | 全ポートGiga対応、バンドステアリング |
ルーターとデバイスの間に障害物が多いほどWi-Fiの信号は弱くなります。なるべく大きな金属、ガラス、レンガ、またはコンクリートの物体からは遠ざけて使用してください。メッシュWi-Fiを利用すれば障害物を跨いで強力な通信が維持できます。家の中心の障害物のない場所にルーターを設置するのがもっとも均一にWi-Fiの電波を飛ばす方法です。また、ルーターの周囲には可能な限り物を置かないようにするとルーターの性能を最大限に利用した通信を使うことができるでしょう。
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