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クラウドや仮想化の進展に伴って、ITインフラのコモディティ化が急速に進んでいる。企業ITもまた、アマゾン(AWS)やグーグル、マイクロソフトといった、巨大ITベンダーが手がけるクラウドサービスに飲み込まれてしまうのか。その中で、IT部門やITベンダーはどのように価値あるITを提供していけるのか。SDAS(Software-Defined Application Services)を掲げ、アプリケーション指向でのITインフラ構築の重要性を訴えるF5ネットワークスジャパンの新社長、古舘正清氏に話しを聞いた。
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2015年5月にF5ネットワークスジャパン(以下、F5)の新社長として就任した古舘正清氏。古舘氏は、日本アイ・ビー・エムで、20年以上にわたり営業畑を経験。その後、マイクロソフトで産業部門を統括。4年前からレッドハットに籍を移し、同社のアライアンス事業を推進してきた。古舘社長とのやり取りは以下の通り(聞き手は編集部 松尾慎司)。 ──5月1日付けで新社長に就任されました。なぜF5だったのでしょうか?古舘氏:F5というと、実は入社前まではロードバランサー(以下、LB)メーカーというイメージが強かったのですが、現在はアプリケーションデリバリー(以下、ADC)からセキュリティ、クラウド環境に対応したソリューションまで展開し、実際、すでに売上の40%はソフトウェアとサービスに移行していることを知りました。 さらに「Software-Defined Application Services(SDAS:ソフトウェア定義アプリケーションサービス)」を推進しており、この考え方に大きく共感したところが大きかったですね。──ソフトウェア定義(SDx:Software-Defined anything)でいうと、SDNがありますが、これとSDASは何が違うのでしょうか? またSDN自体も、NFV(Network Functions Virtualization)などが先行し、SDxの中では遅れている印象もあります。なぜSDASに可能性を感じたのでしょうか?古舘氏:マイクロソフトやレッドハットではOSに携わってきましたが、仮想化やクラウドの進展により、ITインフラはどんどんコモディティ化しています。そのため、ITサービスを提供する組織や企業は、より上位のレイヤーで差別化を図っていかなければならなくなってきました。 SDNやNFVはどちらかというと、スイッチやルーターといったL2-3の仮想化が議論の中心にありますが、SDASはL4-7からのアプローチとなります。つまり、アプリケーションからの視点で、パフォーマンスやアベイラビリティ、アクセシビリティ、セキュリティをどうコントロールすべきかという考え方です。 確かにまずはNFVが先行していますが、SDNもようやく本格的に普及しはじめています。この流れに乗って、SDASも同時並行で進んでいくと考えており、この分野には大きな可能性を感じています。──パブリッククラウドが台頭し、AWS ELB(Elastic Load Balancing)のように、サービサー自身がLBサービスを提供する機会も増えました。こうした企業とは競合していくのでしょうか?古舘氏:いまパブリッククラウドが急速に広がってきていますが、個人的な意見では、金融系などのミッションミッションクリティカル分野をはじめ、プライベートクラウドは必ず残ると考えています。したがって、ハイブリッドクラウド化、あるいはさまざまなインフラやサービスが混在する状況になるでしょう。 現状では、F5製品の多くがプライベートクラウドやオンプレだけでなく、パブリッククラウドでも利用できる環境を提供しはじめています。たとえば、LBやセキュリティ機能については、どのようなProxyでも動くようにしていく方向ですし、DDoS対策のようなサービスでは「as a Service」として提供しています。 さまざまなインフラが混在する中で、アプリケーションのパフォーマンスを最適化したり、セキュリティを担保したりするのは簡単なことではありません。それをワンストップで提供できることが我々の最大の強みだと感じています。【次ページ】ベンダーロックインに対する答え一覧へ
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