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スマートフォンメーカー大手の中国OPPO(オッポ、広東欧珀移動通信)は日本市場に参入してまだ2年半と日が浅いが、防水・FeliCaに対応したスマートフォンの投入やテレビCMなどで急速に存在感を高め、携帯電話大手へのスマートフォン提供を実現するなど大きな成果を残している。その勢いのままに、日本国内で高いシェアを獲得することができるだろうか。
日本法人を設立し、2018年初頭に日本市場への本格参入を打ち出したオッポ。世界シェアで5本の指に入るオッポの参入には大きな驚きがあった。その一方、この頃にはSIMロックフリー端末メーカーの淘汰が進んでいたことから、日本市場に参入するタイミングとしては遅いと見られていたのも事実だ。
それから約2年半が経過した現在、オッポはSIMロックフリー端末市場で急成長し、シェア上位に躍り出た。それだけにとどまらず、2019年には携帯電話事業に参入したばかりの楽天モバイル、そして2020年にはKDDIとソフトバンクへのスマートフォン提供を実現。大躍進を遂げているのだ。
そのオッポの日本法人であるオッポジャパンは、2020年7月21日に発表会を実施。発表済みのスマートフォン「Reno3 A」「Reno3 5G」「Find X2 Pro」の3機種を改めて紹介したのに加え、新たにワイヤレスイヤホン「Enco W51」「Enco W11」と、スマートウオッチ「OPPO Watch」を発表、スマートフォン以外へのラインアップ拡大を図っている。
オッポジャパンが2020年7月21日に実施した新製品発表会では、スマートフォンだけでなくワイヤレスイヤホンの「Enco W51」など周辺デバイスも発表している(出所:オッポジャパン)[画像のクリックで拡大表示]また従来同社のテレビCMに出演していたタレントの指原莉乃さんに加え、新たにお笑いタレントの木梨憲武さんを起用したテレビCMを展開することも発表。携帯大手への参入を機として、一層プロモーションに力を入れようとしている様子がうかがえる。
先の発表会では新製品だけでなく、指原莉乃さんと木梨憲武さんを起用した新たなテレビCM展開も明らかにされた(出所:オッポジャパン)[画像のクリックで拡大表示]現在オッポが主戦場としている国内のSIMロックフリー端末市場は、携帯大手よりも端末販売のボリュームが少ない割に低価格と品質の両立が求められるため、中国メーカーでも生き残るのが難しく、脱落したメーカーも少なくない。そうした中にあって、新興のオッポが大きな存在感を示すことができたのはなぜだろうか。
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