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ラスベガスで開催されているCES2018レポートの第三弾は、HUEAWEI コンシューマビジネスグループ Richard Yu氏のキーノートセッションレポートだ。
HUAWEIは、昨年時点ですでに新しいスマートフォンである、MATE10Proをヨーロッパ向けに発表している。今回のCESでも同様の発表がほとんどで特に新しい発表はなく、どちらかというと北米向けの発売に向けたプロモーションの色合いが強かった。
冒頭リチャード・ユー氏は、「コネクティビティの時代では、スマートフォンがハブになると述べ、アナログ電話からケータイが生まれ、スマートフォンへと進化してきた10年に対して、今後の10年はAIが主役になる」と述べた。
そして、HUAWEIは、AIに対して450億ドルの投資を行ってきたという。
今回秋に発売したHUAWEI Mate10Proは、これまでのスマートフォンに対するコンシューマの声に応えてできた商品ということだ。
処理速度の向上や、バッテリーの持ち、充電速度、防水、画面の広さ、など様々な課題を解決しつつも、Android OSの上にかぶせているHUAWEIのOSとなるEMUI8.0を搭載したモデルだ。
このOSのおかげで、PCモードではPCでの作業を行うことができ、シアターモードではテレビに映画を、ゲームモードではテレビでゲームを楽しむといったこともスマートフォン1台で実現可能となっている。
また、IMAX Cinema体験ができる、ヘッドセットも今回初めて登場するということだ。
スマートホームのデバイスはたくさんあるが、OSやネットワークの互換性などの問題でコネクティビティが低いケースが多い。
そこで、HUAWEIはスマートホームのアプリによってこれらを組み合わせた一体感のあるサービスを実現している。
例えば、外出ボタンを押すと、自動的にカーテンが閉まり、照明が暗くなる、といったようなことが実現できているということだ。
2018年には、50カテゴリー、500プロダクトが対応するという。
Wifi Q2は、家ナカのWifiのカバレッジを最適化するモバイルルーターだ。
広い家でもこれを複数おくことによって、通信を最適化する。また、スマートフォンを持ったまま家のナカを移動してもシームレスに接続することが可能になるということだ。
このルーターに対応しているスマートホームのデバイスを登録する際は、スマートフォンのアプリを使うことでわずか5ステップで接続可能になるという。
音声応答エンジンでの家ナカのハブ化が進む中、HUAWEIはまずはスマートフォンを使ってインテリジェントにしていくことを考えているようで、これまでは「コネクテッド」がテーマであった家ナカのIoTも、今後は「AIネイティブ」を意識したサービスに移行していく考えのようだ。
CES2018特集1. モビリティからスマートシティを実現する、フォードの取り組み2. 2018年に注目すべき3つの技術カテゴリー3. HUAWEIの新スマートフォンMate10Proとスマートホームソリューション4. スマートホームはハブ化の流れへ5. VIAROOM HOME フランス発インテリジェントハブ6. PLOTT AR技術を使ったリアルとバーチャルの融合7. 5Gは未来を可能にするのか、クアルコム・百度・ベライゾン、トップの想い8. 日本のユニークなセンシング技術を集結9. ソースネクストの自動翻訳「POCKETALK」を試す10. クアルコムのモバイルAIへの対応と最新プロセッサーの力11. 「移動の再定義」が具体的に始まる日は近い12. Intelの5Gを意識した取り組みと有人飛行のドローン13. VR用素材を美しく作る、コダックの4K対応360°カメラ14. 不在時の宅配物を守るIoTロックシステム15. SONYは、スマートホームとaibo、車載イメージセンサー技術などで技術力をアピール16. サムスンは生活シーンを意識したつながる家電を展示
小泉 耕二1973年生まれ。IoTNEWS代表。株式会社アールジーン代表取締役。フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。