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今回ご紹介するのは、2016年12月16日に発売されたHuawei Mate 9です。Huaweiには、紛らわしいくらいたくさんのシリーズがありますが、 Mateシリーズはその中でも最高級のフラッグシップにあたります。
2018年3月現在では、Huawei Mate 10 Proが最新型です。なのでHuawei Mate 9は1世代古いスマホなのですが、逆に最新型よりもこのスマホの方をお勧めします。
それは、めちゃくちゃ性能が良いにもかかわらず、1世代古くなったことによって値段がぐっと下がっていて、お求めやすくなっているからです。
Huawei Mate 9を実際に100日間使ってみましたので、このスマホのメリットとデメリットをお伝えしていきたいと思います。
画像引用元:
発売から1年以上経っているとはいえ、さすがはHUAWEI のフラッグシップ、今現在でもまだまだとても高い性能を誇っています。スペック表はこちらです。
OS:Android7.0(現在はAndroid 8.0にアップデート)
画面サイズ:5.9インチ FHD (1920×1080)
CPU:Kirin 960 オクタコア
RAM:4GB
ROM:64GB
リアカメラ性能:ライカデュアルレンズカメラ 1,200万画素(RGB)+2,000万画素(モノクロ)F値2.2
フロントカメラ性能:800万画素 F値1.9
DSDS:○
バッテリー:4,000mAh
防水:☓
Bluetooth:v4.2
入出力端子:USB TypeC
本体サイズ:156.9mm×78.9mm×7.9mm
重量:190g
本体カラー:ブラック/シャンパンゴールド/ムーンライトシルバー
CPUには、Kirin 960という高性能なものを使っています。この高性能CPUのおかげで、非常にきびきびとした動きを体感することができます。
このCPUがどれくらいの性能なのか計測するアプリもあります。Antutuというスマートフォンの性能を測るアプリです。この数値で、スマートフォンの大体の性能を知ることができます。
Huawei Mate 9のAntutuのスコアは147,000くらいです。ちなみに、サムスンの最新型スマホである Galaxy S8のスコアは、163,000程度となります。
Huawei Mate 9は一世代前のスマホなので、さすがに最新型のGalaxy S8にはかないませんが、かなり近いスコアを叩き出しています。
Antutuで14万を超える数値というのは、普段使いであれば極めて快適です。Antutuスコアは 5万点もあれば十分なもので、動作の重たいゲームでもしない限り、快適に使うことができます。
なので、このスマホは快適を通り越して、爆速といってもいいくらいです。
このスマホを使い始めてから100日経つのですが、あまりにも快適なので、どんどん愛着が増しています。
このスマホは5.9インチなのですが、買う前に心配していたよりも持ち歩きが苦になりません。ズボンのポケットにも入ります。ただ、これ以上大きくなると、持ち運びが大変になってくるでしょう。気軽にポケットに入れて、さくっと持ち運べるギリギリのサイズかもしれません。
さすがはHuaweiのフラッグシップモデルです。動作がめちゃくちゃ速い。アプリをたくさん立ち上げていても、全くもたつくことなくキビキビと動きます。
体感速度を上げるために、開発者向けオプションからアニメーションを全てオフにしているのですが、 そうなるともう、まさに全ての動作が一瞬です。この速さは今までのスマホでは感じられませんでした。
「これ以上はもう、スマホの進化は頭打ちなのでは?」と思ってしまいます。今使っているパソコンよりも早いくらいです。
2017年のGalaxy S8の発売以降、スマホの画面のアスペクト比の主流が18:9になりつつあります。Huawei Mate 9の後継であるHuawei Mate 10 Proも18:9です。
18:9とは、簡単にいえば縦と横の比率が2:1ということ。縦に長くて横が短いので、片手で持つ際に握りやすく好みだという方も多いです。
その一方で、縦長になると横方向の情報量が少なくなり、ウェブサイトが見づらくなる場合もあります。また、画面を横にしてYouTubeなどの動画を見る場合に、今度は縦方向に画面が小さくなってしまいます。そうすると、16:9のスマホよりも動画の画面が小さくなってしまうのです。
なので、どちらのアスペクト比のスマホがいいのかは好みの問題になりますが 、縦長の画面よりも従来の16:9の画面の方が好みだという人には、適しているスマホです。
Huawei Mate 9の特徴として特筆すべきは、ライカ製のダブルレンズを備えているというところです。
色々なデバイスのカメラの性能を評価しているサイト「DxOMark」では、このスマホのカメラの点数の総合評価を85点としています。これはかなりの高得点ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
この100日間、実際にたくさんの写真を撮ってみましたが、確かに昼間に撮る写真はとても綺麗です。解像度も申し分ありませんし、逆光などの厳しい状況であっても、比較的ダイナミックレンジが失われていません。
Huawei Mate 9で撮った写真を載せておきます。
↓
なかなかきれいに撮れます。
動画に関しても、画角がやや望遠寄りになってしまうところを除くと、手ぶれ補正もしっかり効きますし、撮影した動画をテレビの大画面で見てみても美しく撮れていました。
このスマホのカメラの面白いポイントのひとつに、ワイドアパーチャ機能があげられます。ワイドアパーチャ機能とは、ピントが合っているところ以外はボケるという機能です。
一眼レフカメラでは被写体以外の手前や背景が綺麗にボケるのですが、カメラのセンサーサイズが小さいスマートフォンでは背景をぼかすことがほとんどできません。
ワイドアパーチャ機能では、2つのレンズを使って撮影した画像にコンピューター処理を施すことで、擬似的にボケ味をつくり出します。この機能が大変面白くて、ついつい無駄にたくさんの写真を撮ってしまいました。
ワイドアパーチャ機能を使って撮った写真がこちらです。
森のキノコを撮ってみました。
どうです?背景の森が良い感にボケて、まるで一眼レフカメラで撮ったみたいですよね。
ピザだってこの通り!
美味しそうに撮れました。
一眼レフを買わなくても、手軽にボケ味のある写真を撮ることができるんです。
カメラだけでも、このスマホを買う価値があると思いませんか?
Huawei Mate 9には4,000mAhもの大容量バッテリーが搭載されています。これに対して、iPhone8のバッテリー容量は1,821mAhです。単純に2倍以上ありますよね。
やはり 4,000mAhのバッテリーはめちゃくちゃ持ちがいいです。今まで使ったスマホの中ではダントツです。スマホを普通に使うだけなら、1日は余裕で持ちます。
朝にバッテリー100%で仕事へ行き、何度か通話をしたり休憩中にネットブラウジングをしても、家に帰る頃には大体70%以上残っています。仕事が忙しくてスマホをあまりいじれない日などは、夕方になっても85%残っていることもあるほど。
ほとんど一日中いじっている日であっても、用途がネットブラウジングやメールくらいであれば夜まで持ちます。
バッテリーの持ちがいいというのは、スマホにとって大きな魅力です。このスマホを使う前は、どのスマホもヘビーに使っていると1日持たないので、モバイルバッテリーが必携でした。モバイルバッテリーを忘れてしまった日には、ものすごく不安になったものです。
しかし、Huawei Mate 9に変えた今では、どんなに使ったとしても1日でバッテリーが切れるという心配はまずないので、精神衛生的にとても助かっています。一度これに慣れてしまうと、もうバッテリーの容量が少ないスマホは使うことができないでしょう。
Huawei Mate 9はステレオスピーカーを搭載しています。このスピーカー、結構音がいいんです。スピーカーの音質についての情報はあまり聞いていなかったので、これは意外でした。
以前はGalaxyシリーズを使っていたのですが、明らかにこちらの方が音がいいです。
スマホなので、さすがに重低音が響くわけではありませんが、音にしっかりとした解像感と、包み込むような臨場感があります。ミュージックビデオや映画を見る時でも、スマホのスピーカーだけで十分に楽しめるのではないでしょうか。
最近のスマホには大体搭載されている、指紋認証にも対応しています。
これまでにも指紋認証機能のあるスマホは何台か使っていたのですが、上手く認識されないことが多々ありました。そのため、あまり積極的に使いたいと思えるような機能ではなかったんです。
ところが、そこはやはりHuaweiのフラッグシップです。指紋認証機能を試してみて驚きました。ロック解除がものすごく早い上に、かなり正確なんです。
その速さは、なんと待ち時間ゼロ。押した瞬間に解除されます。認証が失敗することもほとんどありません。
スマホの画面をテレビで見るためには、いくつかの方法があります。ケーブルをつないだり無線でデータを飛ばしたりするのですが、 その無線の規格の1つにミラキャストというものがあります。
ミラキャストを使えば、簡単にスマホの画面をテレビやパソコンの画面に映すことができます。とても便利な機能なので、YouTubeや映画などをテレビ画面に映して楽しんでいたのですが、 ある日、このスマホのデメリットに出くわしました。
Google Playストアにある映画だけ、なぜかテレビ画面で見ることができなかったんです。それ以外のものであれば問題なく見られるのですが、どうしてもGoogle Playストアの映画だけは見ることができませんでした。
スマホの画面にもエラーのような表示が出ていたので、おそらくこのスマホは対応していないのだと思います。それに気がついてからは、見たい映画をネット経由で見る際には、Google Playストアではなく Amazonを通して見ることにしています。Amazonにある動画を見るぶんには全く問題なく見ることが可能です。
Google Playストアにある映画は大抵Amazon にもあるので、そんなに大きな問題ではありませんでした。
しかし、もしHuawei Mate 9を持っている方で、ミラキャストを通じてテレビで映画を見ようとしている方がいらっしゃれば、Google Playストアにある映画は見ることができませんので、気をつけたほうがいいと思います。
先ほどメリットのところでカメラの画質がいいと言いましたが、今度はカメラの悪い部分もお伝えしたいと思います。
Huawei Mate 9のカメラは、ライカ製のレンズが2つ付いています。昼間の撮影ではとても良好な画質の写真に仕上がるのですが、日が落ちて辺りが暗くなると、画質の劣化が顕著になります。
もっともカメラの仕組み上、足りない光を補うためにISO感度の数値が上がって画像が荒くなるため、どんなカメラで撮影したとても、暗いところで撮った写真は画質が劣化するものです。
ですが、このスマホで撮った暗所の写真は、他のデバイスで撮ったものよりも画質が荒く見えるんです。ここが大きな不満点です。
かなり暗いところで撮影すると、とても見られる写真にはなりません。シャッタースピードもかなり遅くなるので、ほとんどの写真が手ブレか被写体ブレしてしまいます。ピントもうまく合いません。
同様に暗いところで動画を撮ると、とても画質が荒くなります。なので暗いシーンではこのスマホで写真や動画を撮るのは半ば諦めています。ここだけが、このスマホのカメラの本当に惜しいポイントですね。
先ほど、ステレオスピーカーの音質がいいと書きました。ただスピーカーにも欠点があります。それは、横画面の時にしかステレオスピーカーにならない点です。
縦画面で音を出すと、スピーカーはモノラルになります。これが地味に不便なんです。
例えば、音楽を聴きたいがためにYouTubeを開いているとしましょう。この場合は、音楽だけ聴ければいいので画面は見ません。しかし、それでもステレオ再生にするためには、スマホを横画面にしなければいけないという一手間が発生します。
これが結構面倒くさい。
可能であれば今後のアップデートで、「常にステレオで再生する」といった設定ができるように修正してもらえるとありがたいです。
ここまで、Huawei Mate 9を100日間使ってみてわかった、メリットとデメリットをお伝えしてきました。いくつかデメリットはあるものの、このスマホにはそれを上回るメリットがたくさんあります。
一言で言うとめちゃくちゃ良いスマホです。普段使いに関してはほぼパーフェクト。ストレスがありません。
5.9インチクラスの大きな画面になると片手で操作しづらくなるため、苦手という人もいることでしょう。確かに画面の大部分は片手の親指では届きません。そこで、大きな画面のAndroidスマホでも片手で操作しやすくなる2つの方法をお教えします 。
まず1つが 、画面の上にあるステータスバーを 両手を使わずにおろす方法です 。
Androidスマホのホーム画面というのは、何かしらのランチャーアプリで表示されています 。ランチャーアプリの中でも、ジェスチャー機能が付いているアプリだと、簡単に片手でステータスバーを開くことができるんです 。
例えば、NOVAランチャーというアプリでもできます。ジェスチャーの設定で、ホーム画面で上から下にスワイプするジェスチャーでステータスバーを開く設定にしておけば、直感的に簡単にステータスバーを開くことができるのでオススメです。
もう1つは、片手で快適にネットブラウジングする方法です。AndroidのデフォルトのブラウザであるChrome の場合、アドレスバーや設定のボタンが1番上にあります。なので、ネットブラウジングをしていて何かしらのアクションを起こそうとすると、1番上まで指を伸ばさなければいけません。
これが結構手間です。
ブラウザアプリの中には、アドレスバーを画面の1番下に設置できるものがあります。そのアプリを使えば、大画面のスマホを使っていたとしても楽々アドレスバーに指が届きます。
今現在は、Habit BrowserとOpera Miniブラウザではデフォルトでアドレスバーが下に設置されているので、使ってみてはいかがでしょうか?
高性能のスマホを安く使いたいという人に、今現在最もオススメできる機種はHuawei Mate 9です。検討されてみてはいかがでしょうか。