05
02
ポスト5Gの胎動 日の丸連合の逆襲(4)
日経産業新聞 [有料会員限定]「多くのベンダーの機器を相互接続して通信できるようになった。実際にこれを見せたことの意義は大きい」
通信関連の研究開発拠点が集まる横須賀リサーチパーク(YRP)。さまざまな通信機器メーカー(ベンダー)の基地局を相互接続するイベント「O-RAN Plugfest/PoC」が2020年9月末に開かれ、この様子を見たNTTドコモの谷直樹常務執行役員は大きくうなずいた。
O-RAN Plugfestは、さまざまな基地局製品を自由に組み合わせて使えるようにする「Open RAN」の業界団体「O-RAN Alliance」が主催。世界5カ所で同時開催された。日本会場ではドコモとKDDI、ソフトバンクの大手3社がホストとなり、日本と中国の会場にはNECや富士通、韓国サムスン電子、米マベニア(Mavenir)、米JMAワイヤレスなど10社以上のベンダーや部品メーカーが参加した。
携帯電話の基地局はアンテナと無線装置(RU:Radio Unit)、無線制御装置(DU:Distributed Unit、CU:Central Unit)で構成する。アンテナで送受信した電波から信号を取り出して処理するのがRU、ベースバンド処理と呼ばれる信号からデータを取り出して処理するのがDUやCUだ。
携帯電話の標準化団体「3GPP」はこれらの機器をつなぐ標準仕様を策定している。しかし仕様が不十分で、基地局を構成する機器類はこれまで1社にそろえる必要があった。携帯電話事業者の設備投資の7割は基地局分野が占めるといわれる。これが中国の華為技術(ファーウェイ)やスウェーデン・エリクソン、フィンランド・ノキアの3社寡占につながる要因の1つとなった。
大手ベンダーの囲...
アプリで開くこの記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り3243文字
春割ですべての記事が読み放題今なら初回2カ月無料!
春割で申し込む無料会員に登録するログインするスタートアップに関する連載や、業種別の最新動向をまとめ読みできる「日経産業新聞」が、PC・スマホ・タブレット全てのデバイスから閲覧できます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。今なら2カ月無料の春割実施中!
スタートアップに関する連載や、業種別の最新動向をまとめ読みできる「日経産業新聞」が、PC・スマホ・タブレット全てのデバイスから閲覧できます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。今なら2カ月無料の春割実施中!
トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。
こちらもおすすめ(自動検索)
関連企業・業界
企業:業界: